グムエルとゴジラ
漢江という川に大量の化学薬品を廃棄した結果、水陸両用の魚みたいな巨大な怪物が生まれ、付近の人間を所構わず食べちゃう話。
パラサイトでおなじみのポンジュノ監督の作品ということ。
やっぱり、怪獣パニック系の映画には間違いないんだけど、直前にシンゴジラを見ていたので色々と思うことがあった。
まず、国の怪獣への対応の仕方。
シンゴジラは会議 the movie といえるほど、会議をたくさんして、上から下、下から上に話を通すことに奔走して細かく対応するのが印象的だった。 劇中のニュースでも、国民に細かく情報を首相談話として発表したり。
これは個人の感じ方なところはあるけど、なんかやきもきするなあ、そうこうしているうちにゴジラは破壊活動しているのだが?という印象を強く受けた。
ここで、グムエルにおいての
国の対応の仕方。
あまり細かい政府の動きとかは描かれてはいないのだが、怪獣と接触した人間を説明なしで消毒、連行、軟禁していたり、人間にも害のある駆除用のガスを付近に散布したりしていた。
特に経緯の説明とかはなく、突然の対応だ。
対応経緯を描写から省いているのもあるかもしれないけど、韓国民にとってはこうした国民への無関心的な対応というのはリアリティがあるのだろうか。
これはこれで不安になるだろうなと思った。
対応が早いのはとってもいいんだけど、説明なしでここまでやっちゃうのかなと。監督が監督なので、これがリアルな実情を描いているのかもしれない。可能性は高いと思う。
社会性を如実に描く監督ならでは、色々気づくところがあってかなり面白かった。