これで君も読書家!超オススメ読書術
本を読むのがグッと楽になった話します。
僕はたまに本を読みます。
本と言っても特に人生の役には立たないであろう
小説だったり怪談実録本が多いです。
小説の中ではミステリーが好きで、純文学はあんまり読みません。
余談ですが、 最近よんだ、コンビニ人間は一応、純文学のカテゴリには
入るらしいですが、とても面白かったのでオススメです。
小説をよく読んでいて思うこと第1位が
・読み始めの世界観わかんなくて読むの面倒くせえ…です。
これの面倒くささを顕著に感じたのが最近よんだ
言わずと知れた中国が生んだSF傑作「三体」です。
www.amazon.co.jp/dp/B07TS9XTSD
ではこの小説の書き出しの中から一文紹介します。
1.狂乱の時代 1967年 中国
四・二八兵団総本部棟に対する紅色連合の攻撃は、すでに二日目に入っていた。
建物の周囲で揺れる紅色連合の旗は、燃やすべき敵の出現をいまかいまかと待つ
火種のようだった。
劉 慈欣 『三体』
????
>1967年 中国
僕はあまり学がないので
まず、1967年の中国がざっくりどんな時代かを知らないのでつまづきます。
>四・二八兵団総本部棟に
その次の冒頭部分、四・二八兵団って何? やばい何これ常識?
冒頭にくるってことは知ってないと今後まずい?調べたほうがいい?
までもいいか、一旦スルーして後で考えよう。 少しパニックです。
>対する紅色連合の攻撃
紅色連合って何?何がどこに攻撃してるの?
しらない総本部にしらない連合が攻撃してる? だいぶパニックです。
>攻撃は、すでに二日目に入っていた
わかんないけど、すでに二日目に入ってる?一日目しらないけど大丈夫?
そもそもなんで戦ってるの?これ知ってる人はなんの戦いかわかってるの?
知らないのやばい?
開始1行で、ほとんど見失ってしまいました。
これがすべての小説に捧げるレクイエム(鎮魂歌)です。
この、「書き出し」の部分でかなりの数の本たちが永遠に日の目を
見られることのない本棚の深淵でさまようことになると思います。
僕の場合、ここまでわからなくなるとけっこうな確率で本棚にしまってしまいます。
→ちなみに三体は面白かったので、全部読みました。
最新刊が近日発売予定なので、頑張って読むつもりです。
著名な漫画家三田紀房のこんな話に出会いました。
まず、この作者の作品の一つである
「アルキメデスの大戦」は旧日本海軍の技術戦略とそれに伴う人間模様に関する漫画です。
この作品の中では、戦艦の部品の名前など専門用語がけっこう飛び出します。
その理由について、作者は以下のように語っています。
専門用語を作中に出す理由について三田は
「専門用語って、わけがわからなくても入ってるといいモノ。
マンガの格が上がる。読者もそれを逐一理解しようと思ってはいないが、
むしろ専門的なことをわいわい言う雰囲気にテンションが上がる感じだと思う」、
「役に立たない情報をきちんと入れる手法は、マンガ業界における
すごく大きなイノベーションだと思うんです」
これDA!!!
僕はこれを読んでそう思いました。
特に
>わけがわからなくても入ってるといいモノ。
この辺りが最高ですね。
特にこの言葉については多くを語ることはしません。
この言葉にすべてが詰まっているからです。
僕はこの言葉に出会った以降
純文学の難解な情景描写、
専門用語がたくさん並ぶ理系ミステリ、
その時代に関する専門用語がならぶ時代小説、
これらをを読んで半分パニックになっている時には
「わけがわからなくても入ってるといいモノ」が入っているナア。
と思って読み進めることにしています。
小説は全部を隅々まで理解することより、全体でふわっと読めるほうが良いし
何より、せっかく買った本が積まれるよりも経済的にもお得です。
これを実践すると、読書ペースが跳ね上がるのでみなさんぜひ試してみてはいかがでしょうか? こういった読書術の本を出したら売れるのでしょうか?