本の感想を書きたかったけど...
書くことがないときには普段読んでいる本の話をすればいいということに
気づいていたのでそうすることにします。
幼い頃からホラー小説というか階段本とか
とにかくホラー小説が好きだった。
なぜホラーなのか?
考え出すとキリがないのだが
親の書斎にはホラーのジャンルの本ばかりなので、必然的にそれを読まざるを得なかったのもしれない。
家に帰るとホラー小説。
学校ではみんなが読んでいた怪談レストランシリーズやダレンシャンやデルトラクエストや宮部みゆきの本とかシャーロックホームズをよく読んでいた。
余談だが
怪談レストランというシリーズは名の通り怪談を集めた本なのだが、それは子供向けの怪談なので、僕にとっては普段読んでいるホラー小説はもちろんのこと、宮沢賢治の小説の方がはるかに刺激的だった。特に注文の多い料理店なんかはけっこう怖かった印象がある。
この怪談レストランシリーズは、表紙がけっこうポップでポケモンのようなお化けや妖怪が描かれ、新しく図書館に入った怪談シリーズの本を借りていることが、クラスの中ではイケてるステータスだった。
足が速いことと同じように怪談レストランを持っている人は割とモテた。
僕はいつも怪談シリーズの最新刊を新鮮なうちに借りることができなかった。
怪談シリーズは内容よりも、持っていること。という事実の方が先行していたので内容自体はあまり覚えていない。
話がめちゃくちゃ脱線したけれど、とにかくホラーが好きだった。
好き→たくさん読むという正規ルートではなくて、
たくさん読む→好きなのかも?という、悩める乙女心のような導入だった。
あれ?私気がつけばあの人の事ばかり…?もしかして..?的な。
みんな惑わされていたと考えるとなんとも微笑ましい。
また話がそれた。
子供それも小学生の心でいわゆる大人向けのホラー小説を読むことは
とんでもいスリルを孕んでいた。単純にとんでもなく怖かったのだ。
夜トイレに行きたくなったときにはもう一貫の終わり。
部屋を出ようとドアを開けようとすると、ドアノブは勝手に動くし、開けて廊下にでると人がいないとつかない電灯は点滅する、トイレにたどり着いても何者かの手に引きずり込まれる。トイレに行くのにはリスクが高すぎるのだ。
夕ご飯の時間にたらふく飲んだオレンジジュースの影響で、
尿意をもよおす時間帯を把握、スケジュール感を把握しておかねば終わり。
ここがホラーの楽しさなんだと最近気付いた。
別にホラーのことを考えなければ、トイレに行くまでにはなんのストーリーも描かない。
ホラーを摂取したがゆえにトイレに行くことが一大イベント、高難度ミッションになる。
これが楽しい。
ふだんの何気ない日常にスパイスを加える作業がすごく好きだ。
たとえ話
この話はホラーなので共感もできないだろうし、難解だと思う。
なので、よく聞くたとえ話を紹介する。
https://www.youtube.com/watch?v=gpJLqOQ61X8
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」というゲームが任天堂スイッチで発売され、めちゃくちゃ流行ったことは記憶に新しい。
このゲームはいわゆるオープンワールドゲームというやつで
プレイヤーが広大な世界に放り込まれ、自由に冒険できるというやつだ。
ストーリーはもちろん存在するんだけど、プレイヤーはストーリーに沿って冒険する必要はない。モンスターの羽を3つ集めてくれ。といわれても無視して好きな場所を冒険することができる。
例えばゲーム内でストーリー・本筋に関係のない小高い山を登ると
そこにはきちんとアイテムは小さな物語が用意してある。
簡単にいうとこんな感じのゲームなのだが、このゲームでよく言われる感想でとっても面白い感想が
「普段、日常生活でちょっと小高い山があると登ってみたくなる。あれの頂上にはレアアイテムがあるのでは?という感覚になる」
悪くいえばゲーム脳、かもしれないがこれめちゃ面白くないですか?
普段小高い山を見たときに
「小高い山だ」
以外の感想を抱くことってあんまりない。
だけど、このゲーム体験を通して、普段使っていなかった想像力が掻き立てられているのだ。
そんな風な感覚が大好きでホラーを集めていた。
夜の学校を、人がいない、暗い、声が響く
と捉えるのか
夜の学校を、人がいないので人以外のものがいそう、暗いからお化けが待ち伏せするにはつごうがよい。
と捉えるのか。
これは視点を変えれば誰にでもできることである。
できないということはありえない。
やりたくないか・やりたいか と やらないか・やるかだけだ。
学校の話では後者の方が人生が豊かだと思うのは僕だけだろうか。
ホラーじゃなくたって、食パン一枚加えて走って登校すれば後々恋人になるかもしれない転校生と道の曲がり角でぶつかりそうじゃないか。そういうことだと思う。
なんでホラーが好きなのかを話始めたら、当初書きたかった好きな小説の話が全くできなかった。ここで前置きは十二分にできたので、次からは好きな小説の話ができればと思う。